「梨の栄養はない」
このような事を聞いたことはありませんか?
近所の人に梨をいただきました。
その時に、
「梨は栄養がないけど、子供達に食べさせてあげてー」
と言われたんです。
「え?梨って栄養ないの?」
果物はビタミンなど何かと栄養があると思い込んでいた私にとって、意外な言葉でした。
調べてみると、「梨は栄養がない」「妊婦が梨を食べてはいけない」などという事は言われがちだそうですね。
本当なのでしょうか?
今回は、
- 梨の栄養や効能
- 梨のカロリー
- 妊婦が梨を食べてはいけないと言われる理由
など、梨の栄養や効能についてお伝えします!
「秋になると梨を食べるよ~」って方の参考にしていただけると嬉しいです(*^^*)
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梨の栄養と効能は何があるの?
梨の成分や栄養
梨に含まれている主な成分はこちらになります。
※表:文部科学省の「日本食品標準成分表 2015年版」を加工して引用
- 水分
- たんぱく質
- 脂質
- 炭水化物
- 水溶性食物繊維
- 不溶性食物繊維
- カリウム
- カルシウム
- マグネシウム
- ナイアシン
- リン
- 亜鉛
- 銅
- マンガン
- α-トコフェロール
- ビタミンB1
- ビタミンB6
- 葉酸
- パントテン酸
- ビオチン
- ビタミンC
ビタミンやミネラルなど、梨にも栄養はありますね!
「梨に栄養はない」と言われるのは、全体の90%が水分だからなんですって♪
では、梨に含まれる栄養はどのような効能があるのでしょうか?
梨の効能
■たんぱく質
たんぱく質は、代謝に関わる酵素としての働きをしたり、筋肉や爪など身体を作ります。
また、身体を守る抗体の原料や、酸素を運搬するヘモグロビンの原料にもなるんですよ。
免疫力を上げて病気を防いだり、貧血予防などの効能があります。
■脂質
「脂質=太る」と思われがちですが、大切なエネルギー源です。
活動に必要なのはもちろん、体温を保つ働きや、ホルモンや細胞膜の構成成分にもなります。
疲れない体を作り、皮膚を健康に保つのに効果的です。
■炭水化物
炭水化物は、脳の栄養補給や精神を安定させる働きがあります。
炭水化物から作られるブドウ糖は脳のエネルギー源です。
不足すると、集中力や記憶力が低下する可能性も。
疲れた時に甘い物が食べたくなるのは、脳がブドウ糖を欲しているサインだとも言われています。
また、「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンを作るためにも炭水化物は欠かせません。
セロトニンは脳内神経伝達物質のひとつで、幸せを感じたり精神を安定させるホルモンです。
セロトニンの原料になるのはトリプトファンという成分ですが、トリプトファンを合成するためには炭水化物が必要になります。
仕事や勉強を頑張って疲れた時、色々考えすぎた時は脳に栄養補給をしつつ、幸せ感に満たされるようにしたいですね♪
■食物繊維
梨には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維が含まれています。
- 水溶性食物繊維・・・水に溶ける食物繊維で、便をやわらかくする
- 不溶性食物繊維・・・水に溶けない食物繊維で、便通を促進する
腸内環境を整えるためにはどちらの食物繊維も必要です。
両方の食物繊維が含まれている梨は、腸内環境を整えるのにぴったりですよ♪
■カリウム
カリウムは、細胞の水分を調整したり、ナトリウムの排出を促す働きがあります。
むくみや高血圧の予防に効果的です。
ナトリウムはほとんどが塩分から摂取されますが、「ナトリウム=塩分」ではなく、食塩に含まれる成分です。
■カルシウム
カルシウムは骨を強くしたり、精神を安定させる働きがあります。
身体の中のカルシウムの約1%は骨や歯以外の血液中に存在して、神経や筋肉の興奮、あるいは血液凝固(血を固める働き)などで非常に重要な役割を果たしています。
そのため、血液中のカルシウムが足らなくなると、不足分を骨のカルシウムで補うことになります(骨吸収、骨破壊)。
このように、カルシウムの不足分は骨から補われているので、不足すると骨粗しょう症などの原因になります。
「カルシウム不足になるとイライラする」
昔からよく言われている事ですが、カルシウムが不足しても骨から補われるので血中がカルシウム不足になる事はないそうです。
しかし、カルシウムは神経や筋肉の興奮を調整する働きがあるので、カルシウムが上手に働かないと精神の安定に支障をきたす可能性はあります。
■マグネシウム
マグネシウムは、筋肉や血管の収縮や血圧、血糖値の改善などの働きがあります。
偏頭痛や高血圧、高脂血症、心臓病、糖尿病の予防や改善に効果的です。
また、先ほどお伝えした幸せホルモンのセロトニンを作る時にもマグネシウムが必要になります。
健康と精神安定に不可欠な栄養素と言えますね♪
■ナイアシン
ナイアシン(ビタミンB3)は「ニコチン酸」「ニコチン酸アミド」の総称です。
糖質や脂質、たんぱく質の代謝に不可欠で、粘膜や皮膚を健康に保ったり、二日酔い防止の効果があります。
■リン
リンは、体内のミネラルの中でカルシウムの次に多い栄養素です。
85%が骨や歯を作り、15%が筋肉や脳、神経などの組織に含まれています。
骨や歯の健康にはカルシウムだけでなく、リンも重要な役割をしているんですよ♪
■亜鉛
亜鉛は、ミネラルの中でも不足しやすいと言われる栄養素です。
味覚を正常に保つ、成長の促進、抜け毛予防、生殖機能の維持、二日酔いの防止などに効果的だと言われています。
■銅
銅は赤血球の形成を助け、体内酵素の正常な働きや骨の形成を助ける働きをする栄養素です。
貧血や動脈硬化の予防、免疫力を高める、成長促進、髪や肌の健康を保つ効能があります。
■マンガン
マンガンは、体内に12~20mgと少量しか存在しないミネラルです。
骨、腎臓、すい臓、肝臓に多く含まれ、「代謝のミネラル」とも呼ばれています。
記憶力を高める、骨を形成する、エネルギー供給の促進、疲労回復、血糖値を下げるなどに効果的です。
■α-トコフェロール
α-トコフェロールは聞き慣れない栄養素ですよね。
実はビタミンEのことなんですよ♪
ビタミンEは、トコフェロールとトコトリエノールに分けられています。
トコフェロールとトコトリエノールそれぞれに、α(アルファ)、β(ベータ)、γ(ガンマ)、δ(デルタ)があり、これらを総称したものがビタミンEです。
α-トコフェロールは、ビタミンEの中で90%を占めています。
強い抗酸化作用を持ち、血管、肌、細胞の老化を防ぎ、血行促進などに効果的です。
■ビタミンB1
ビタミンB1は、エネルギーを作り出す働きや、糖質の代謝を促す、神経を正常に機能させる働きがあります。
疲労回復、精神の安定、ダイエットなどに効果的です。
■ビタミンB6
ビタミンB6は、たんぱく質の分解や合成、神経伝達物質の合成に関わるビタミンです。
皮膚や粘膜の健康、精神の安定、ホルモンバランスを整える働きがあります。
つわりや月経前症候群の緩和に効果的なので、女性に嬉しいビタミンですね♪
■葉酸
葉酸は、赤血球の形成や細胞分裂を助ける栄養素です。
成長促進、胎児の神経管閉鎖障害の予防、貧血や動脈硬化の予防に効果があります。
妊婦や子供は積極的に摂りたい栄養素です♪
■パントテン酸
パントテン酸は、エネルギーの代謝やビタミンCの働きを助けたり、副腎皮質ホルモンの働きを促進、善玉コレステロールの合成促進などの働きがあります。
ビタミンB群の中でも5番目に発見されたので、以前はビタミンB5と呼ばれていたんですよ♪
ストレスの緩和、動脈硬化の予防、肌と髪の健康を保つなどの効果があります。
■ビオチン
ビオチンはビタミンB群の一種で、以前はビタミンB7と呼ばれていました。
エネルギー代謝や、皮膚や粘膜を健康に保つ働きがあります。
糖の代謝を助ける、皮膚や粘膜の健康を保つ、アトピー性皮膚炎の改善に効果的です。
■ビタミンC
ビタミンCは、皮膚や粘膜の健康維持を助けます。
抗酸化作用を持つ栄養素としても知られていますね。
美白や美肌、老化防止、免疫力を高めるなどの効果があります。
梨に含まれる栄養の効能で気になったものはありましたか?
私は、いくつか出てきた精神を安定させる栄養素が気になりました。
身体的な疲れは寝たらある程度とれても、精神的な疲れはなかなかとりにくいですよね。
「疲れたー」って思った時には甘いものが食べたくなります。
昨夜は夜中なのに梨を食べました(・・;
梨のカロリーってどのくらいなんでしょう・・・?
梨のカロリーはどのくらい?
梨のカロリーは、食品成分表によると100gあたり43kcalです。
梨は1個約300gですが、皮や芯を除くと約250gなので、梨1個のカロリーは約110kcalになります。
110kcalとはどのくらいなのか?
いくつかの食品とくらべてみましょう。
- 柿1個・・・約120kcal
- 桃1個・・・約90kcal
- ご飯(普通盛り)1杯・・・約245kcal
- 板チョコ1枚・・・約280kcal
梨と同じ秋の味覚の柿のカロリーはほぼ同じでした。
桃は意外と低いですね!
板チョコは当たり前だけどやっぱり高いです。
梨のカロリーは、ご飯1杯の約半分なので、カロリーは低いですね♪
秋になると食べたくなる梨ですが、妊婦は食べないほうがいいなどと聞いたことがあります。
はたしてそれは本当なのか、そんな風に言われるのはどういった理由があるのでしょうか?
梨は妊婦が食べない方がいい!?理由は?
梨は妊婦さんが食べても大丈夫です。
むしろ率先して食べてもいいくらいだと思います。
食べない方がいいと言われるのは、梨が体を冷やす果物だからです。
体を冷やす果物は梨の他に、
- バナナ
- 柿
- すいか
- みかん
- グレープフルーツ
- メロン
などがあります。
妊娠中にバナナやみかんは普通に食べますよね。
私は妊娠中に妊娠本やサイトを読みあさりましたが、梨は食べたらいけませんと書いてあるものは見当たりませんでした。
冷えの心配だけでなく、果物は果糖を多く含む事から言われた可能性もあります。
どの食べ物も、食べ過ぎは避けるようにしておきましょう♪
梨の栄養と効能を考えると、妊婦さんが梨を食べるメリットがあります。
- カロリーが低い
- むくみ予防
- 便秘予防
妊娠中は体重増加やむくみ、便秘に悩まされますよね。
私が妊娠中はかなりの便秘でした。
産院で薬までもらってたんですよ(・_・;)
そして、つわりが終わった後の食欲のすごさ!
カロリーの低い梨をデザートにすると、急激な体重増加を抑えられそうです。
梨を美味しく食べて秋を満喫しよう!
今回は、梨の栄養や効能についてお伝えしました。
梨には様々な栄養や効能があります。
おまけにカロリーも低めなので、安心して食べる事ができますよ(*^^*)
「食欲の秋」と言われるだけあって、秋は美味しいものがたくさんあります!
秋の味覚を楽しみながら、素敵な秋を過ごしてくださいね☆
これからも、笑顔あふれる日々を過ごせますように☆