「災害を、対岸の火事だと思ってはいけないね」
「対岸の火事って?」
「対岸の火事」は、「他山の石」や「高みの見物」の意味とごっちゃになりやすい言葉です。
また、「対岸の火事」を「参考にする」という間違った意味で使っている人も多いんだとか。
「対岸の火事」とはどういう意味なのでしょうか?
今回は、
- 「対岸の火事」の意味
- 由来
- 類語
- 使い方
- 「他山の石」「高みの見物」との違い
などをお伝えします!
「対岸の火事とは?」って思ってるかたの参考にしていただけると嬉しいです(*^^*)
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「対岸の火事」の意味は?
「対岸の火事」の意味はこちらになります。
出典:ベネッセ新修国語辞典
対岸の火事
- 他人にとっては大変なことでも、自分には少しも関係がないことのたとえ
- 自分には影響がなくて、安心していられる事件や災害のたとえ
- 自分に関係がなくて、痛くもかゆくもないことのたとえ
参考:ベネッセ新修国語辞典・現代標準国語辞典・ポケット版ことわざ辞典
「ほかの人にとっては大変なことでも、自分には少しも関係ない」ことを「対岸の火事」といいます。
どうして「対岸の火事」がそんな意味になったのでしょうか?
由来を見てみましょう。
「対岸の火事」の由来は?
「対岸の火事」の由来はこちらになります。
対岸の火事の由来
- 向こう岸の火事はこちらに燃え移らないことから
「対岸」は「川や湖の向こう岸」のことです。
向こう岸が火事で大変なことになっていても、こちらまで燃え移ることはなく少しも影響しませんよね。
これが「対岸の火事」の由来です。
「対岸の火事」の類語は?
「対岸の火事」の類語はこちらになります。
- ひとごと・・・自分には関係ない、ほかの人のこと
- よそごと・・・自分に関係ないこと
- 我関せず・・・自分には関係ない・関与しないという態度をとること
- 無関係なこと
- 無縁のこと
「自分には関係ない」という意味を持つ言葉が「対岸の火事」の類語になります。
「対岸の火事」の使い方は?
「対岸の火事」の使い方はこちらになります。
- 対岸の火事だと思って見ていたが、どうやらこちらにも影響ありそうだ
- 彼の相談は私には対岸の火事のことだったので、いまいち理解できませんでした
- 今回の事件は、対岸の火事ですませてはいけない
- 対岸の火事だと思って安心しないほうがいいよ
「対岸の火事」を「参考にする」という意味で使うのは間違いです。
出典:ベネッセ新修国語辞典
対岸の火事の使い方NG例
「今回の災害では連絡がうまくいかず、物資が届くのが遅れたらしい」
「このことは対岸の火事として参考にするべきだね」
「参考にする」という意味で使うのは間違いで、「今回の災害を対岸の火事と言ってはいられない」などが正しい使い方になります。
「人にとっては大変なことでも、自分に無関係で痛くもかゆくもない」時に「対岸の火事」を使いましょう!
「他山の石」や「高みの見物」との違いは?
「対岸の火事」「他山の石」「高みの見物」は、
- 対岸の火事=ひとごと
- 他山の石=参考になること
- 高みの見物=成り行きをながめること
という違いがあります。
「他山の石」「高みの見物」の意味を見てみましょう。
他山の石(たざんのいし)
出典:ベネッセ新修国語辞典
他山の石
- どんなにつまらない他人のことばや行動でも、自分を高める参考になるというたとえ
参考:ベネッセ新修国語辞
語源は、「よその山から出たつまらない石でも、自分の宝石をみがくのに役立つ」という、中国の『詩経』の言葉から。
「つまらない他人の言動でも、自分を高めるのに役立つ」ことのたとえが「他山の石」です。
高みの見物(たかみのけんぶつ)
出典:チャレンジ小学国語辞典
高みの見物
- 自分はそのことに関係しないで、楽な気持ちで成り行きをながめること
- 自分は直接関係しないで、わきからただようすを見ていること
参考:チャレンジ小学国語辞典・ベネッセ新修国語辞典
「自分は関係せず、楽な気持ちでわきからただようすをながめること」が「高みの見物」です。
「高み」の「み」は、「見る」という意味ではないとのこと。
「高見」と書かないように気を付けてくださいね(*^^)
まとめ
今回は、「対岸の火事」の意味などをお伝えしました。
以下がまとめになります。
対岸の火事(たいがんのかじ)
意味
- 他人にとっては大変なことでも、自分には少しも関係がないことのたとえ
由来
- 向こう岸の火事はこちらに燃え移らないことから
事件などのニュースを「対岸の火事」と思えなかったりしませんか?
私は、子どもが絡んだ事件などを見ると特にそう思います。
「普通のお子さんでしたよ」
など、事件に関わった子供の関係者のインタビューを目にすると「対岸の火事」ではいられないなと・・・。
「お金を払わずにお店のものを持ちだしたら泥棒だからね」
幼児の頃にこういうことを言い聞かせ・・・・
「歩きスマホは危険だからダメだよ」
「駅のホームは転落の可能性があるから近づきすぎないよう気を付けて」
「自転車はスピード出したらダメだからね」
その他「いじめ」や「言葉使い」など、もろもろ言い聞かせながら現在にいたります。
「んなこと当たり前だしわかってるよ」
と、子供に言われながらも、なにか事件のニュースを見るたびに「対岸の火事」と思えずいろいろ言ってしまいます。
災害もそうですよね。
いまは日本のどこいいても台風などの被害が他人事ではありません((+_+))
はっ(◎_◎;)
長くなってしまいました!
とにかく、「対岸の火事」の意味は「他人にとって大変なことでも自分は無関係なこと」です。
あなたとご家族が、笑顔あふれる日々でありますように☆