「俯瞰的に見る」
ふかん・・・?
どういう意味なのでしょうか?
客観的との違いも気になります。
今回は、
- 「俯瞰」の意味
- 「俯瞰的」と「客観的」の違い
- 「俯瞰」の類語
- 「俯瞰」の対義語
- 「俯瞰」の使い方
などをお伝えします!
「俯瞰とは?」って思ってる方の参考にしていただけると嬉しいです(*''▽'')
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「俯瞰」ってどんな意味?
「俯瞰」の意味はこちらになります。
出典:ベネッセ新修国語辞典・三省堂国語辞典
俯瞰(ふかん)
- 高いところから見おろすこと(例:山から町を俯瞰する)
- ある視点から全体を見わたすこと(例:文化的観点で、人類の歴史を俯瞰する)
参考:ベネッセ新修国語辞典・三省堂国語辞典
「俯」という漢字は「うつむく・身をかがめて下を向く」という意味があり、「瞰」は「みる・みおろす・ながめる・のぞむ」という意味があります。
「高いところから見おろすこと」「ある視点から全体を見わたすこと」が『俯瞰』です。
「見おろす」と言っても、見下す意味の「上から目線」とは違います。
「俯瞰的に見る」というのは、「高いところから見おろすように、ある視点から物事の全体像を見る」という意味です。
「俯瞰的」と「客観的」の違いは?
「俯瞰的」と「客観的」の違いはこちらになります。
俯瞰的と客観的の違い
- 俯瞰的:物事の全体を見わたすようす
- 客観的:自分の考えにとらわれないで、ものごとを見るようす
「客観的」の意味を見てみましょう。
客観的(きゃっかんてき)
出典:チャレンジ小学国語辞典
- 自分の考えにとらわれないで、ものごとを見たり考えたりする
- 個人的な考えをいれないで、ものごとを見たり考えたりするようす
参考:チャレンジ小学国語辞典・現代標準国語辞典
俯瞰的は「全体的に見る」、客観的は、「自分の考えにとらわれずに見る」という違いがあります。
「俯瞰」の類語は?
「俯瞰」の類語はこちらになります。
鳥瞰(ちょうかん)
出典:現代標準国語辞典
- 鳥が空中から地上を見おろすように、高いところから見おろすこと
- 全体を広く大きく見わたすこと
参考:現代標準国語辞典
ほかには、
- 大局的(たいきょくてき:ものごとの全体を見わたすさま)
- 巨視的(きょしてき:部分にとらわれないで、全体を大きく見るようす・マクロ的)
- 全体像をつかむ
などがあります。
「俯瞰」の対義語は?
「俯瞰」の対義語はこちらになります。
- 仰視(ぎょうし:あおぎみること)
- 一面的(意見や観察などが、ある一面にかたよっているさま)
- 近視眼的(きんしがんてき:大局をみとおせず、目先のことだけにとらわれているさま)
「下から上をみる」「全体を見ずに一部分だけを見る」などの意味を持つことばが『俯瞰』の対義語です。
「俯瞰」の使い方は?
「俯瞰」の使い方はこちらになります。
- 頂上から俯瞰する
- 山から町を俯瞰する
- 俯瞰図を作成する
- 文化的観点で、人類の歴史を俯瞰する
- 俯瞰的に捉えた上で、自分がすべきことを考える
「俯瞰して見る」という使い方を見かけることがあります。
「高いところから見おろす」+「見る」
「見る」が二重ではないかと気になりますよね。
「高いところから見下ろして見る」になるので、誤用だと考える人もいます。
一方、「俯瞰」は「高いところから見下ろすように」という、比喩表現で使われることがあるから「見る」をつけても問題ないという意見も。
辞書の例文は「俯瞰する」になっていました。
「俯瞰する」という使い方をしておけば間違いないかと思います。
「客観的に見る」などと使われるように、「俯瞰的に見る」という使い方なら違和感がないかもしれません。
まとめ
今回は、「俯瞰」の意味などをお伝えしました。
以下がまとめになります。
俯瞰(ふかん)
意味
- 高いところから見おろすこと
- ある視点から全体を見わたすこと
俯瞰的と客観的の違い
- 俯瞰的:全体を見わたす
- 客観的:自分の考えにとらわれないで、ものごとを見る
高いところから見おろす、ある視点から全体を見たわす「俯瞰」。
「総合的、俯瞰的な活動を確保する観点から判断」
学術会議の任命拒否について説明する時に、菅首相の発言が話題になったことを思い出しました。
「総合的とは?」
総合的は、いろいろな物事を一つにまとめることです。
出典:チャレンジ小学国語辞典
菅首相の「総合的、俯瞰的」は、「耳になじまない」「国民がわかりづらい」「抽象的(具体性を欠くようす)」などと批判されました。
流行語大賞にノミネートされたほど、話題になっていましたね。
具体的な説明を避けるために、都合よく使われた言葉だったのでしょうか・・・?
とにかく、「俯瞰」の意味がわかってスッキリしました!
あなたとご家族が、笑顔あふれる日々でありますように☆