「おもむろに立ち上がる」
「おもむろに口を開いた」
おもむろに・・・?
ゆっくりと?不意に?急に?とつぜん?
「おもむろに」とは、どういう意味なのでしょうか?
今回は、「おもむろに」の
- 意味
- 漢字について
- 類語
- 使い方
- 誤用してる人の割合
などをお伝えします!
「おもむろにとは?」って思ってる方の参考にしていただけると嬉しいです(*''▽'')
「おもむろに」ってどんな意味?
「おもむろに」の意味はこちらになります。
出典:チャレンジ小学国語辞典・現代標準国語辞典
徐に(おもむろに)
- 動きが静かでゆっくりしているようす
- 静かに・ゆっくりと
参考:チャレンジ小学国語辞典・現代標準国語辞典
「動きが静かでゆっくりとしているようす」「静かに・ゆっくりと」が「おもむろに」です。
「おもむろに」の漢字について
漢字辞典で「徐」を見てみます。
徐 ジョ・おもむろ-に
出典:チャレンジ小学漢字辞典
なりたち
- 「ゆく」と「ゆるやか」を合わせあた字
- 「ゆっくり行く」という意味を表す
意味
- ゆっくり・おもむろに・しずかに(例:徐行)
参考:チャレンジ小学漢字辞典
「ゆく」と「ゆるやか」で、「ゆっくり行く」という意味を表したのがなりたちです。
そういえば、「徐行」の「徐」ですね(*'▽')
「ゆっくり・おもむろに・しずかに」という意味があります。
「おもむろに」の類語は?
- ゆっくり(急がないようす)
- 急がず
- 悠々(ゆうゆう:ゆったりとして落ち着いているようす)
- 徐々に(じょじょ:ゆっくりと・だんだんに)
- やおら(ゆっくりと始めるようす・おもむろに)
- じわじわ(ゆっくりと少しずつ進んでいくようす)
「ゆっくりと」などの意味を持つことばが「おもむろに」の類語です。
「おもむろに」の使い方は?
- おもむろに進み出る
- おもむろに口を開く
- 父はおもむろに立ち上がった
「おもむろに」は、「不意に」「急に」「とつぜん」の意味と勘違いしがちです。
出典:ベネッセ新修国語辞典
- 注意:「とつぜん」の意味で使うのはあやまり
参考:ベネッセ新修国語辞典
「動きが静かでゆっくりしているようす」を表すときに「おもむろに」を使いましょう!
まとめ:「おもむろに」を誤用してる人の割合
今回は、「おもむろに」の意味などをお伝えしました。
以下がまとめになります。
徐に(おもむろに)
- 動きが静かでゆっくりしているようす
- 静かに・ゆっくりと
「おもむろに」を「不意に」という意味で誤用してる人の割合は、40.8%です。
40代以下になると、約6割から7割の人が誤用しています。
おもむろにの意味は?
- ア・ゆっくりと:44.5%
- イ・不意に:40.8%
- アとイの両方:3.1%
- アとイとは全く別の意味:6.2%
- 分からない:5.3%
参考:平成26年度・国語に関する世論調査
正しい意味の「ゆっくりと」と誤用の「不意に」はあまり差がありません。
年代別の結果も見てみましょう。
出典:文化庁広報誌「ぶんかる」
60代以上は「ゆっくりと」を選んだ人の割合が高いのですが、50代以下になると「不意に」を選んだ人の割合が高くなっています。
20代は、7割もの人が「不意に」だと勘違いしていますね。
勘違いしやすい原因として、「おもむろに」は「動作に係って使われることが多い」からだと考えられるとのことでした。
「おもむろに」は、
- 動き出す
- 立ち上がる
- ふり返る
- 口を開く
など、「静止状態から動き始めようとするときや、ある動作から別の動作に移るとき」に使われることが多く、「不意に」も行われる動きです。
「おもむろに立ち上がった」「おもむろに動き出す」という文章で考えると、「ゆっくりと」よりも「不意に・急に」という意味で受け取ってしまいやすいかもしれません。
「おもむろに」の漢字は「徐に」で、「徐行」の「徐」だから「ゆっくりと」と、覚えておくと忘れないかと思います(*'▽')
とにかく、「おもむろに」の意味が分かってスッキリしました!
あなたとご家族が、笑顔あふれる日々でありますように☆