「その小説はさわりの部分だけ読みました」
「さわりだけ聞きました」
さわり・・・?
どういう意味なのでしょうか?
間違った意味で覚えてる人も多い「さわり」。
語源や類語も気になります。
今回は、
- 「さわり」の意味
- 半数以上の人が「さわり」を誤用
- 語源
- 類語
- 例文
などをお伝えします!
「さわりの部分とは?」って思ってる方の参考にしていただけると嬉しいです(*''▽'')
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「さわりの部分」ってどんな意味?
「さわり」の意味はこちらになります。
出典:現代標準国語辞典・三省堂国語辞典
触り(さわり)
- 話や小説の大事なところ
- 浄瑠璃などのいちばんいいところ
- (演説、劇、映画などで)全体の中でいちばん「聞かせたい・見せたい」部分
参考:現代標準国語辞典・三省堂国語辞典
「大事なところやいちばんいいところ」「全体の中でいちばん聞かせたい、見せたい部分」が「さわり」です。
小説など「さわりの部分」を読んだという場合は、「話の要点、大事な部分、いちばんいい部分」を読んだということになります。
私は「話などの最初の部分」だとずっと勘違いしてました( ̄▽ ̄;)
「さわり」は、誤用している人が半数以上もいるそうです。
「さわり」は半数以上が誤用!
平成19年度の「国語に関する世論調査」によると、半数以上の人が「さわり」の意味を誤用していました、
- 話などの要点のこと:35.1%
- 話などの最初の部分のこと:55%
年代別に見てみると・・・
出典:文化庁月報「さわりだけ聞かせる」の「さわり」とは?
60代以上を除いたすべての年代で、約6割の人が間違った使い方をしています。
誤用が多い理由として、「さわりだけ」「ほんのさわり」のようにある部分を限定して使われることが多いことと、「さわる」という響きが軽く触れるという意味に捉えられやすいからではないか、ということでした(*''▽'')
「さわり」の語源は?
「さわり」の語源はこちらになります。
さわり・語源
- 江戸時代に竹本義太夫が創始した浄瑠璃の流派の一つ,義太夫節で用いられていたことば
参考:文化庁月報「さわりだけ聞かせる」の「さわり」とは?
本来「さわり」は、義太夫節の「聞かせどころ」「聞きどころ」に当たる言葉です。
そこから、物語や一般的な音楽にも使われるようになりました。
「曲のさわりだけ演奏」
「映画のさわりだけ観た」
いちばんいい部分のことを言っていたんですね(*''▽'')
「さわり」の類語は?
「さわり」の類語はこちらになります。
- 圧巻(あっかん:全体の中で、もっとも感動をあたえるいちばんすぐれている部分)
- 見せ場(みせば:芝居などで、役者が特に力を入れて得意な芸を見せる部分・見る値打ちのある場面)
- 見所(みどころ:見る価値のあるところ)
- ハイライト(ニュースやスポーツなどで、もっとも印象的で重要な部分や場面)
- 山場(やまば:物事のいちばん盛り上がるところ)
- クライマックス(物事や感情がいちばんもりあがった状態、場面・最高潮)
- 佳境(かきょう:物事の、もっともおもしろくて味わい深いところ)
- 見せどころ
- 聞かせどころ
「全体の中で最も見どころのある部分・盛り上がる部分」などの意味を持つことばが『さわり』の類語です。
「さわり」の例文は?
「さわり」の例文はこちらになります。
- 曲のさわりを演奏すると、観客は総立ちになった
- この映画は、さわりの部分以外も見どころがたくさんあります
- 小説のさわりの部分を読んだだけで泣いてしまった
物語や音楽などの、いちばん大事な部分や見どころ聞きどころのある部分で「さわり」を使いましょう!
まとめ
今回は、「さわり」の意味などをお伝えしました。
以下がまとめになります。
触り(さわり)
意味
- 話や小説の大事なところ
- 浄瑠璃などのいちばんいいところ
- 全体の中でいちばん「見せたい」「聞かせたい」部分
語源
- 江戸時代に竹本義太夫が創始した浄瑠璃の流派の一つ,義太夫節で「聞きどころ」「聞かせどころ」として用いられていたことば
「さわり」の意味、正しく理解していましたか?
60%前後の人が誤用しているなら、間違って使っている人が周りにもいるかもしれませんね(*''▽'')
「さわり」って「いちばん大事なところなんだよ」って教えてあげてください♪
とにかく、「さわり」の意味がわかってスッキリしました!
あなたとご家族が、笑顔あふれる日々でありますように☆