「制作」と「製作」
どっちの「せいさく」を使うか迷いますよね( ̄▽ ̄;)
ハンドメイドは?
アクセサリーは?
保育や図工は?
違いや使い分けが気になります。
今回は、
- 「制作」と「製作」の意味
- 「制作」と「製作」の違い
- 「制作」と「製作」の漢字について
- 「制作」と「製作」の使い分け
などをお伝えします!
「制作と製作どっち?」って思ってる方の参考にしていただけると嬉しいです(*''▽'')
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「制作」と「製作」ってどんな意味?
「制作」と「製作」の意味はこちらになります。
制作(せいさく)
出典:チャレンジ小学国語辞典・三省堂国語辞典
- 芸術作品などをつくること
- 芸術作品・番組などをつくること
- 絵や彫刻などの芸術作品をつくること
参考:チャレンジ小学国語辞典・三省堂国語辞典・現代標準国語辞典
芸術作品や番組などをつくることが「制作」です。
製作(せいさく)
出典:現代標準国語辞典・三省堂国語辞典
- 品物をつくること・作製
- (道具や機械を使って)品物を作ること
- プロデュース
参考:現代標準国語辞典・三省堂国語辞典
品物を作ることが「製作」です。
「制作」と「製作」の違いは?
制作と製作の違い
- 制作:芸術的(芸術的な作品をつくること)
- 製作:実用的・量産(機械・道具などをつくること・品物をこしらえること)
制作は「芸術的」、製作は「実用的・量産」という違いがあります。
出典:現代標準国語辞典・チャレンジ小学国語辞典
芸術的な作品をつくることが「制作」で、機械や道具など、品物をこしらえることが「製作」です。
「制作」と「製作」の漢字について
漢字辞典も見てみます。
制 セイ
出典:チャレンジ小学漢字辞典
なりたち
- 「かたな」と「えだのある木」を合わせた字
- のびすぎた枝を切って、木の姿を整えることから、「ととのえる」という意味を表す
意味
- ととのえる・さだめる(例:制定・制度・法制)
- おさえる・おさえつける(例:制圧・制止・抑制)
- つくる(例:制作)
参考:チャレンジ小学漢字辞典
制作の「制」は、3の「つくる」という意味があります。
なりたちが「かたな」と「枝のある木」。
「木の姿を整える」というのが、芸術的な作品をつくることに結びいたのかもしれません。
製 セイ
出典:チャレンジ小学漢字辞典
なりたち
- 「ころも」と「たちきる」を合わせた字
- 布をたちきって衣服をつくることから、ひろくいろいろなものを「つくる」という意味を表す
意味
- つくる・こしらえる(例:製作・製造)
- つくったもの(例:外国製・木製)
参考:チャレンジ小学漢字辞典
製作の「製」は、1の「つくる・こしらえる」という意味です。
なりたちが「ころも」と「たちきる」で、「布をたちきって衣服をつくる」を表しています。
「品物をこしらえる」という意味につながったのが、納得できるなりたちですね(*''▽'')
「制作」と「製作」の使い分けは?
出典:ベネッセ新修国語辞典
芸術作品をつくる「制作」
- 出展作品を制作する
- 画家がアトリエで制作する
- 卒業制作
- 初めて制作した彫刻
- コンクールに出す作品の制作にはげむ
- 記念品の制作
- 番組の制作
参考:現代標準国語辞典・三省堂国語辞典・チャレンジ小学漢字辞典・チャレンジ小学漢字辞典・ベネッセ新修国語辞典
品物をこしらえる「製作」
- 家具の製作所
- 工具の製作工場
- 実験器具を製作する
- 模型飛行機を製作する
- 椅子を製作する
- 新しい機械を製作する
参考:現代標準国語辞典・三省堂国語辞典・チャレンジ小学漢字辞典・チャレンジ小学漢字辞典・ベネッセ新修国語辞典
同じ文章でも、「制作」と「製作」どちらでも正解のパターンもあります。
「絵本をせいさくする」
この場合、
- 絵本のストーリーを考えたり絵を描いたりするのは「制作」
- 絵本を印刷したり製本するのは「製作」
どちらの「せいさく」も使えます。
「創造」か「製造」か、そんなふうに考えたらわかりやすいかもしれません(*''▽'')
ハンドメイド・アクセサリー
- 一人の作家(デザイナー)がデザインなどを考え作る→制作
- 商品化されて工場で大量に生産される→製作
保育
- 「製作」が使われている
図工(美術)
- 小学校→製作
- 中学校・高等学校→制作
以前の学習指導要領では、図工は小中高で「製作」が用いられていました。
その後の改訂で、中高の「図画工作」が「美術」と「技術」になっています。
そして、平成元年改訂で、「制作」か「製作」かの議論の末に、中学高校の美術は「制作」になったとのことです。
まとめ
今回は、「制作」と「製作」の意味などをお伝えしました。
以下がまとめになります。
制作・製作
意味
- 制作:芸術作品・番組などをつくること
- 製作:品物をつくること
違い
- 制作:芸術的
- 製作:実用的・量産
「芸術的」か「実用的・量産」で使わけてるといっても、区別がわかりにくいものもありますよね。
保育の「製作」は、意味を考慮したら「制作」ではないかと思うのですが、「製作」を使うのが慣習になっています。
「製」に「ひろくいろいろなものを作る」という意味があるので、「製作」が使われているのかなと思いました。
とにかく、「制作」と「製作」の違いがわかってスッキリです!
あなたとご家族が、笑顔あふれる日々でありますように☆