キャンプや釣りで川遊びをする機会が増える夏休み。
川遊びは自然を満喫できて楽しい半面、毎年のように事故が起きています。
子供の命を守るためには、川遊びの注意点を知っておくことが大切です。
子供の水難事故の多くは海よりも川で起きているのはご存知ですか?
今回は、子供の川遊びの注意点と子供の水難事故の発生件数などをお伝えします。
夏休みに子供の川遊びを計画されている方は、注意点を一緒に確認していきましょう!
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子供の川遊びで知っておきたい6つの注意点
1.子供から目を離さない
これは子供に川遊びをさせる上で最も大切なことです。
「子供から目を離さないなんて当然」
そう思っている方にも気をつけていただきたいことがあります。
- テントやバーベキューの準備中
- テントやバーベキューの片付け中
このような時には子供から目を離してしまいがちです。
バーベキューなどの準備や片づけをする時は、「一緒に準備しよう!」などと声をかけ、子供を至近距離に置いて目を離さないようにしてください。
2.滑らない靴を履かせる
川底の石はぬるぬるして滑りやすくなっています。
友達のお子さんが小学生の頃、川遊びの時に転倒して腕を骨折してしまいました。
骨折などの怪我はもちろんですが、転倒して流される危険もあります。
子供の川遊びの靴を選ぶ時のポイントはこちらです。
- 滑りにくいもの
- 脱げにくいもの
- 水を吸っても重くならないもの
ビーチサンダルのように踵のない靴は、水中では歩きにくい上に脱げやすくなります。
脱げた靴を追いかけて川に流されてしまった事故もあるので、脱げない靴を選ぶようにしてくださいね。
水遊びの時はマリンシューズがおすすめですよ。
3.寒さ対策に適した服にする
川の水温はプールや海よりも低めです。
体が冷えきってしまうと思うように手足が動かせなくなる可能性も。
綿のTシャツは、水に濡れると重くなる上に乾きにくいので川遊びには適していません。
ポリエステル素材の速乾性のものやラッシュガードにしましょう。
4.ライフジャケットを着用させる
川は急に流れが強くなっている場所があったり、川底の石に足をとられることもあるので、気をつけていても流されそうになってしまうこともあるかもしれません。
浮き輪だけだと、流された時に体が抜けてしまう場合があります。
「子供にライフジャケットを着用させることは、チャイルドシートやシートベルトの着用と同じ」
この言葉を聞いてとても納得しました。
5.天候の確認
前日や当日の朝は天候を確認しますが、川遊びをしている最中も天候の確認が必要です。
上流で激しい雨が降った場合は急に水かさが増すこともあります。
こちらの天気だけではなく、上流の地域の天気も気にするようにしてくださいね。
水かさが増すサインは以下になります。
- 落ち葉や流木が流れてきた
- 雷が聞こえる
- 上流の空に黒い雲がある
- 雨が降り始めた
このようなサインが出たら避難しましょう。
6.川の危険な場所を把握する
川の危険な場所を把握しておくことも大事なポイントです。
■早瀬
浅いけれど流れが速いところです。
流れに足をとられたり、石や岩に足をとられやすくなっています。
■淵
流れは緩やかだけど深いところです。
流れは緩やかでも、急に深くなっていたり、水面下では複雑な流れになっているところもあります。
■堰(せき)
水の流れを調整するところです。
堰の下は大変複雑な流れになっているので、落ちてしまったら抜け出すのは困難です。
■流れがぶつかる岩場
流れがぶつかる岩場は、水圧で体が貼り付けになって身動きがとれなくなる場合があります。
毎年起こる水難事故。
事故のニュースを人事だと思わずに、「気をつけよう」と考えることが大切ですよね。
次は、子供の水難事故の発生件数などを見ていきましょう。
子供の水難事故の発生件数や場所は?
発生件数
警察庁生活安全局地域課が公表している、平成26年度の中学生以下の子供の水難事故の発生件数です。
- 発生件数・・・発生件数166件
- 水難者・・・223人(死者・行方不明者55人)
平成26年度だけで223人もの子供が水難事故にあい、死者・行方不明者が55人もいます。
子供を含めた水難事故の全体の発生件数はこちらです。
- 発生件数・・・1305件
- 水難者・・・1491人(死者・行方不明者740人)
■都道府県別発生状況(多い順)
- 大阪府・・・76件
- 沖縄県・・・67件
- 千葉県・・・59件
上記の3府県は、人気のスポットもあることから発生件数の割合が高くなるのかもしれませんね。
発生場所
子供の水難事故で、死者・行方不明者の発生場所や行動はこちらになります。
■発生場所
- 河川・・・29人
- 海・・・14人
河川での死者や行方不明者は海の倍近い人数です。
■行動別
- 水遊び・・・32人
- 水泳中・・・4人
泳いでいる時よりも水遊び中のほうが多いのは意外でした。
子供を含めた全体の発生場所の多い順はこちらです。
- 海・・・351人
- 河川・・・249人
■子供を含めた全体の行動別
- 魚とり・釣り・・・191人
- 通行中・・・86人
こうしてみると全体の件数は海が多いのですが、子供の水難事故は河川が多いことがわかりますね。
公益法人河川財団のHPで、全国の水難事故の発生場所や状況を見ることができます。
▼公益法人河川財団:子どもの水辺サポートセンター
水難事故MAP
安全に川遊びをして楽しい夏の思い出を作ろう!
今回は、子供の川遊びの注意点についてお伝えしました。
自然の中で色々な経験ができる川遊び。
冷たい水、巨大な岩、川の魚など、プールや海とは違った魅力がたくさんあります。
危険なことを学び、色々な経験をすることは子供の成長に必要です。
注意点を確認しながら子供を見守り、安全に川遊びを楽しみましょう!