「あっさり、コクうま」
「丸鶏がらスープ」のパッケージに書いてありました。
「コクうま?」
どういうお味のことなのでしょう?
料理の「コク」とは?
「旨味」とは違うのでしょうか?
今回は、
- 料理の「コク」とは?
- 「コク」と「うま味」の違い
- 「コク」の出し方
などをお伝えします!
「料理のコクとは?」って思ってるかたの参考にしていただけると嬉しいです(*^^*)
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何のこと?料理の「コク」とは?
「コク」とは、「厚み」や「濃厚感」が感じられる味わいのことです。
料理の「コク」
- 濃厚感(複雑さや厚み)、持続性、広がりが感じられる味わいのこと
- 味だけでなく、香り、食感など、さまざまな要素が絡み合って生じる
- 多くの材料や製造過程を経て作られる料理が「コク」を感じやすい
農林水産省の日本食文化テキスト「和食;日本の伝統的食文化」には、「コク」について以下のように記載されていました。
- 食べ物の味わいに「厚みがある」「ボディ感がある」「濃厚である」などがやや近い表現
- 一般的にコクがあるという場合、多くの成分が複雑に絡み合って、味わいの厚みをもたらしている場合を指すことが多い
単一の味じゃなく、いろいろな食材や料理過程などが絡み合い、味、香り、食感を含めて複雑な味わいを「コク」と言います。
「砂糖」と「みりん」、コクのある甘さはどっち?って聞かれたら簡単ですよね♪
ほぼショ糖でできた「砂糖」と、イソマルトース、オリゴ糖、グルコースなど、いくつもの糖で構成されている「みりん」。
甘さに幅や厚みがあるのは「みりん」で、「コクのある甘さ」ということになります。
「コク」を感じやすいのは、
- 多くの食材を使用し、長時間煮込んだもの
- 長時間熟成したもの
- 油脂が多く含まれているもの
など、色々な材料や長時間の製造過程を経て作られた料理だそうですよ♪
「コク」と「うま味」の違いは?
「コク」と「うま味」の違いはこちらになります。
「コク」と「うま味」の違い
- コク・・・味、香り、食感などの濃厚感、持続性、広がりを感じらる味わい
- うま味・・・基本味(甘味・塩味・苦味・酸味・うま味)のひとつ:グルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸による味
- 旨味(うまみ)・・・おいしさの表現
「“うま味”と“旨味(うまみ)”」は違うの?
そうなんです!
こんな違いがあったんですよ♪
これらの混同しやすい表現を分離する方法として、学術的には、グルタミン酸、イノシン酸(カツオ節のうま味成分)およびグアニル酸(干しシイタケのうま味成分)の呈する味を「うま味」とし、それ以外のおいしさの表現は全て「旨味」と標記することが科学常識となっておりますので、くれぐれもご注意ください。
「うま味」と「旨味」をわけて考えないといけませんね♪
- 「うま味」は基本味のひとつ
- 「旨味」はおいしさの表現
※基本味・・・味覚神経を通じて脳に伝達される「甘味・塩味・苦味・酸味・うま味」
「うま味」は、1985年に基本味(甘味・塩味・苦味・酸味)に位置付けられています。
国際的な学術用語「umami」なんですって♪
うま味成分は、「グルタミン酸」「イノシン酸」「グアニル酸」があります。
グルタミン酸は昆布など、イノシン酸はかつお節など、グアニル酸は干しシイタケなどに含まれているんですよ(*^^)v
ということで、
- 「コク」は濃厚感や持続性、広がりを感じらる味わい
- 「うま味」はうま味成分のある基本味
- 「旨味(うまみ)」は、美味しさの表現
という違いがあります(*^^)v
料理の「コク」の出し方は?
料理の「コク」の出し方はこちらになります。
「コク」の出し方
- コク味物質「グルタミルバリルグリシン」を加える
「グルタミルバリルグリシン」は、味の素が突き止めた「コク味物質」です。
少量を加えることで、肉使用製品、乳製品、油脂使用食品の「コク」を向上させ、これら製品の品質改善につながるため、非常に有用な物質です。また、健康志向に対応する減脂肪食品などの“おいしさ”向上に有効とも分かっています。
「グルタミルバリルグリシンって?」
グルタミン酸、バリン、グリシンの3つのアミノ酸が結合したトリペプチドと呼ばれる化合物で、帆立貝や魚醤などに含まれている物質です。
「どんな味?」
グルタミルバリルグルシンに味はありませんが、調理時に熱を加えると、味や匂いの要素を結びつかせて「コク」が出るそうですよ(*^^)v
「どの製品にグルタミルバリルグリシンが入ってるの?」
味の素の、
- 丸鶏がらスープ
- ほんだし
- コンソメ顆粒
- お肉やわらかの素
- マヨネーズ「ピュアセレクトコクうま」
などに使われています。
あ!「あっさりコクうま」って書いてあった「丸鶏がらスープ」!
濃厚感あってお口に広がる味なのにしつこくない、まさに「あっさりコクうま」です(*^^)v
「コク味」は油脂感を補う機能があり、低脂肪ながら「コク」のある料理になるんですって♪
そういえば、「ピュアセレクトマヨネーズ」は、レギュラーマヨネーズ同様の「コク」があります。
油脂を減らしても、「コク」を出せば濃厚感のある料理ができますね(*^^)
まとめ
今回は、料理の「コク」についてお伝えしました。
以下がまとめになります。
料理の「コク」
「コク」とは?
- 濃厚感(複雑さや厚み)、持続性、広がりが感じられる味わいのこと
- 味だけでなく、香り、食感など、さまざまな要素が絡み合って生じる
「コク」と「うま味」の違い
- コク・・・濃厚感(複雑さや厚み)、持続性、広がりが感じられる味わい
- うま味・・・基本味(甘味・塩味・苦味・酸味・うま味)のひとつ:グルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸による味
- 旨味(うまみ)・・・おいしさの表現
「コク」は「濃厚感」「広がり」、これが一番しっくりくるかもしれません♪
先日、カレーの「コク」を出そうと思い、コーヒーを入れてみました。
・・・が!
いつものカレーと違いがわからなかったんですよ( ̄▽ ̄;)
コーヒー以外にも、チョコを入れるといいとも言われていますよね。
カカオの風味がカレーに深みやコクをあたえてくれるんだとか。
とにかく、「コク」とはなんなのかわかってスッキリしました!
美味しい料理をいっぱい食べて元気に過ごしましょう(*^^)v
あなたとご家族が、笑顔あふれる日々でありますように☆