「左右たいしょう」
「学生をたいしょうとする」
「たいしょう的な性格」
「対称」「対象」「対照」どれを使うのでしょうか?
違いが気になります。
今回は、「対称」「対象」「対照」の
- 意味
 - 違い
 - 類語
 - 使い分け
 
などをお伝えします!
「違いは?」って思ってる方の参考にしていただけると嬉しいです(*''▽'')
「対称」「対象」「対照」ってどんな意味?
対称
出典:ベネッセ新修国語辞典・チャレンジ小学国語辞典
- たがいに対応してつり合っていること
 - 数学で、二つの図形・線・点が、一つの平面・直線・点を軸にして回転したり、折り曲げたりして、重なり合う関係にあること
 - 二つの点・線・形などが、ある一つの点・線・面を境にして、ちょうど向かい合う位置にあること
 - シンメトリー
 
参考:ベネッセ新修国語辞典・チャレンジ小学国語辞典・三省堂国語辞典
「ふたつの点や線、形などが、たがいに対応してつり合っていること」が「対称」です。
「左右対称」などと言いますよね。
あの「対称」です。
対象
出典:三省堂国語辞典・ベネッセ新修国語辞典
- 見たり考えたりなどする活動の向けられる先/相手
 - めあて・目標
 - 目当てとするもの・相手
 
参考:三省堂国語辞典・ベネッセ新修国語辞典
「研究の対象」「対象を正しく把握」など、「見たり考えたりする活動の向けられる先や相手」が「対象」です。
また、「中学生を対象とした辞書」など、「目当てや目標とするもの・相手」という意味でもあります。
対照
出典:三省堂国語辞典
- てらしあわせること
 - とりあわせ・コントラスト
 - いくつかのものを、くらべ合わせること・照らし合わせること
 - いくつかのものの違いが、はっきりしていること・コントラスト
 - まったくちがうもののとりあわせ
 
参考:三省堂国語辞典・現代標準国語辞典・ベネッセ新修国語辞典
「資料と対照して確認」など、「照らし合わせること」が「対照」です。
また、「好対照」「色彩の対照」など、「まったく違うもののとりあわせ」という意味でもあります。
「対称」「対象」「対照」の違いは?
対称・対象・対照の違い
- 対称:つり合う・シンメトリー
 - 対象:目標・相手・オブジェクト
 - 対照:照らし合わせる・コントラスト
 
対称は「つり合う」、対象は「目標・相手」、対照は「照らし合わせる」という違いがあります。
出典:現代標準国語辞典
- 対称→向き合ってつり合うことを意味する・「称」はつり合うという意味
 - 対象→行動が向けられる人や物を意味する・「象」は形・様子の意味
 - 対照→比べ合わせることを意味する・「照」はてらし合わせるという意味
 
漢字の意味で考えると、違いがわかりやすいですね(*'▽')
「対称」「対象」「対照」の類語は?
対称の類語
- シンメトリー(左右のつり合いがとれていること)
 
対象の類語
- ターゲット(標的・まと・目標)
 - 目標(実現しようとめざしているねらい)
 - 目当て(進む方向の目標になるもの)
 - 狙い(目指すところ・目指すもの)
 - 目的(あることを行うときに、それによってこうしたいと思っている事柄・ねらい)
 
対照の類語
- 対比(二つのものを比べること・比べて違いをはっきりさせること)
 - 引き合い(参考や証拠として例にあげること)
 - 比較(二つ以上のものをくらべ合わせること)
 - コントラスト(二つのものを比べたときのちがい)
 - 差(性質・能力・程度などのちがい)
 
「対称」「対象」「対照」の使い分けは?
出典:ベネッセ新修国語辞典
つり合う「対称」
- 左右対称
 - 対称の図形
 - 線対称
 
参考:ベネッセ新修国語辞典・チャレンジ小学国語辞典
行動が向けられる人や物の「対象」
- 学生を対象とした商品
 - 批判の対象となる
 - 対象を正しく把握する
 - 中学生を対象とした辞書
 - 学生が対象の調査
 - 子ども対象の物語
 - 女性対象の商品
 
参考:ベネッセ新修国語辞典・チャレンジ小学国語辞典
照らし合わせる「対照」
- 原文と訳文を対照する
 - 対照的な性格
 - 写真と絵を対照する
 - 色彩の対照がすばらしい
 - 好対照をなす
 - 写しをもとのものと対照して、間違いがないか調べる
 - 背景との色の対照がおもしろい
 - 本文と対照する
 - 資料と対照して確認する
 
参考:ベネッセ新修国語辞典・チャレンジ小学国語辞典・現代標準国語辞典
まとめ:対称・対象・対照の漢字について
今回は、「対称」「対象」「対照」の違いなどをお伝えしました。
以下がまとめになります。
対称・対象・対照
意味
- 対称:たがいに対応してつり合っていること
 - 対象:目当てや目標となるもの・見たり考えたりする活動の向けられる先/相手
 - 対照:てらしあわせること・いくつかのものの違いが、はっきりしていること・コントラスト
 
違い
- 対称:つり合う・シンメトリー
 - 対象:目標・相手・オブジェクト
 - 対照:照らし合わせる・コントラスト
 
漢字辞典で「対」「称」「象」「照」を見てみます。
対 タイ・ツイ
出典:チャレンジ小学漢字辞典
なりたち
- 「手」と「楽器をかける柱」を合わせた字
 - 楽器をかける台を、二つにむかいあわせることから「むかいあう」という意味を表す
 
意味
- むかいあう・相手になる(例:大局・対談・体面)
 - こたえる・返事をする(例:応対)
 - つい・二つでひと組みになるもの(例:対句・一対)
 
参考:チャレンジ小学漢字辞典
楽器をかける台をふたつにむかいあわせて、「むかいあう」という意味を表したのがなりたちです。
称 ショウ
出典:チャレンジ小学漢字辞典
なりたち
- 「いね」と「もちあげる」を合わせた字
 - いねをもちあげて重さをはかるという意味を表す
 - はかった重さを口に出して言うことから、「となえる」という意味に使う
 
意味
- となえる・よぶ・いう(例:称号・愛称・名称)
 - ほめる・たたえる・ほまれ(例:称賛)
 - つりあう(例:対称)
 
参考:チャレンジ小学漢字辞典
「いね」と「もちあげる」で、いねをもちあげて重さをはかるという意味を表したのがなりたちです。
3の「つりあう」が、「対称」の意味につながっています。
象 ショウ・ゾウ・(かたど-る)
出典:チャレンジ小学漢字辞典
なりたち
- ながい鼻をもち、大きな体をした象をえがいてつくった字
 - 「ぞう」という意味を表す
 
意味
- ぞう・アフリカやインドにいる動物(例:象牙・巨象)
 - 目にみえる姿・あらわれた形(例:気象・現象・対象)
 - かたどる・似せてかたちにする(例:象形・象徴)
 
参考:チャレンジ小学漢字辞典
長い鼻をもち、大きな体をした「ぞう」がなりたちです。
2の「目にみえる姿・あらわれた形」が、「対象」の意味につながっています。
照 ショウ・て(る)・て(らす)・て(れる)
出典:チャレンジ小学漢字辞典
なりたち
- 「ひ」と「日がでてあかるい」を合わせた字
 - 日と火の光があかるく「てらす」という意味を表す
 
意味
- てる・てらす・てりかがやく(例:照明・残照・日照)
 - てらしあわせる・みくらべる(例:照会・照合・対照)
 
参考:チャレンジ小学漢字辞典
「ひ」と「日が出て明るい」で、日と火の光が明るく「てらす」という意味を表したのがなりたちです。
2の「てらしあわせる・みくらべる」が、「対照」の意味につながっています。
対称は「つりあう」、対象は「目標・相手」、対照は「照らし合わせる」と、いうことがわかりました(*'▽')
違いがわかってすっきりです!
あなたとご家族が、笑顔あふれる日々でありますように☆












