「あまつさえ雨まで降り出した」
「あまつさえ霧も出てきた」
あまつさえ・・・?
どういう意味なのでしょうか?
語源も気になります。
今回は、「あまつさえ」の
- 意味
- 語源
- 類語
- 使い方
などをお伝えします!
「あまつさえとは?」って思ってる方の参考にしていただけると嬉しいです(*''▽'')
「あまつさえ」ってどんな意味?
出典:チャレンジ小学国語辞典
あまつさえ(剰え)
- おまけに
- そのうえ
- さらに悪いことに
※悪いことをいうときに使う
参考:チャレンジ小学国語辞典・ベネッセ新修国語辞典
「おまけに」「そのうえ」「さらに悪いことに」が「あまつさえ」です。
「あまつさえ」の語源は?
出典:三省堂国語辞典・ベネッセ新修国語辞典
あまつさえの語源
- 「あまりさえ」の変化「あまっさえ」から
- 「あまりさえ」の変化したもの
あまつさえの語源は「あまりさえ」です。
古語辞典を見てみます。
あまりさへ(余りさへ)・古語
出典:旺文社古語辞典
- その上に
- おまけに
参考:旺文社古語辞典
あまりさへは「その上に」「おまけに」という意味があります。
あまっさへ(剰へ)・古語
出典:旺文社古語辞典
- 「あまりさへ」の音便
- その上に・さらに
参考:旺文社古語辞典
あまっさへは、「あまりさへ」が音便化したものです。
※音便:文法で、あることばが他のことばと結びつくとき、発音しやすいようにその形がかわること
「あまりさへ」→「あまっさへ」→「あまつさえ」と、変わっていったんですね(*'▽')
「あまつさえ」の類語は?
- おまけに(それだけではなく、その上に)
- その上(ある事がらに、さらにちがった事がらが加わることを表すことば・それに加えて・さらに・しかも)
- 併せて(あわせて:いっしょに・同時に)
- さらに(その上に・重ねて)
- 加えて(くわえて:それだけでなく、さらに・そのうえ)
- 且つ(かつ:ある物事の上にさらに他の物事が加わることを表す・そのうえ・さらに)
- それに(それに加えて・そのうえ)
- また(そのうえ・かつ)
- しかも(そのうえ・さらに)
「ある事がらに、さらにちがった事がらが加わること」などの意味を持つことばが「あまつさえ」の類語です。
「あまつさえ」の使い方は?
- 雨が強まり、あまつさえ風も出てきた。
- 暗くなってきた。あまつさえ霧も出てきた。
- 車が故障し、あまつさえ雨まで降り出した。
出典:現代標準国語辞典
「多く、よくない場合に使う」とあります。
まとめ:剰え(あまつさえ)の漢字について
今回は、「あまつさえ」の意味などをお伝えしました。
以下がまとめになります。
あまつさえ(剰え)
意味
- おまけに
- そのうえ
- さらに悪いことに
※悪いことをいうときに使う
語源
- 「あまりさえ」の変化「あまっさえ」から
漢字辞典で「剰」を見てみます。
剰 ジョウ
出典:チャレンジ小学漢字辞典
なりたち
- 「かたな」と「あまり」を合わせた字
- かたなできったあまりということから、「あまる」という意味を表す
意味
- あまる・必要以上にある(例:剰余・過剰・余剰)
参考:チャレンジ小学漢字辞典
「かたな」と「あまり」で、刀で切ったあまりということから、「あまる」という意味を表したのがなりたちです。
「剰え(あまつさえ)」という読みは、常用漢字表の音訓読みにない読み方になります。
とにかく、「あまつさえ」の意味が分かってスッキリしました!
あなたとご家族が、笑顔あふれる日々でありますように☆