「領土をしんしょくする」
「しんしょく作用」
「岩をしんしょくする」
「侵食」「浸食」どちらを使うのでしょうか?
違いや使い方が気になります。
今回は、「侵食」「浸食」の
- 意味
- 違い
- 類語
- 使い方(例文)
- 漢字について
などをお伝えします!
「侵食と浸食の違いは?」って思ってる方の参考にしていただけると嬉しいです(*''▽'')
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「侵食」「浸食」ってどんな意味?
「侵食」「浸食」の意味はこちらになります。
侵食(しんしょく)
出典:チャレンジ小学国語辞典・現代標準国語辞典
- ほかのものの部分をだんだん自分のものにして食いこんでいくこと
- 他の領分をだんだんおかしていくこと
- 少しずつ食いこんで、そこなうこと
参考:チャレンジ小学国語辞典・現代標準国語辞典・チャレンジ小学漢字辞典
「ほかのものの部分をだんだん自分のものにして食いこんでいくこと」「他の領分をだんだんおかしていくこと」が「侵食」です。
浸食(しんしょく)
出典:チャレンジ小学国語辞典・三省堂国語辞典
- 川や海の水、風などが、土地をけずりとっていくこと
- 水がしみ込んでしだいにこわすこと(例:岩を浸食する)
参考:チャレンジ小学国語辞典・三省堂国語辞典
「川や海の水、風などが土地をけずりとっていくこと」「水がしみこんでしだいにこわすこと」が「浸食」です。
「侵食」と「浸食」の違いは?
侵食と浸食の違い
- 侵食:しだいに侵す
- 浸食:しだいに崩す
侵食は「領土や生活空間を侵食」など、「ほかの領域を次第に侵す」ことで、浸食は「風雨に浸食される、河川の浸食」など、「水や風が、陸地や岩などを次第に崩す」という違いがあります。
侵す(おかす)
出典:チャレンジ小学国語辞典
- よその国や土地に勝手に入り込む
- 他人の権利を傷つける
参考:チャレンジ小学国語辞典
「侵食」「浸食」の類語は?
侵食の類語
- 蚕食(さんしょく:かいこがクワの葉を食うように、はしから少しずつ侵略すること)
- 侵入(しんにゅう:他人の家や他国の領土に、無理やり入りこむこと)
- 闖入(ちんにゅう:ことわりなく、突然はいりこむこと)
- 侵攻(しんこう:相手の領土に攻め入ること)
浸食の類語
- 海蝕・海食(かいしょく:波や海流が陸地をけずり取っていくこと)
- 水蝕・水食(すいしょく:海水・雨水や川の流れなどが、地表を少しずつけずりとること)
「侵食」「浸食」の使い方は?
しだいに侵す「侵食」
- となりの国の領土を侵食する
- 日常があっという間に侵食されていく物語
- 日本の食文化を侵食している
- 謎の病が侵食する世界を描いた映画
- 洗脳で精神を侵食されている
しだいに崩す「浸食」
- 浸食作用
- 海岸浸食
- 風雨に浸食される
- 河川の浸食
- 岩を浸食する
出典:ベネッセ新修国語辞典
浸食は「侵食」とも書くとあります。
迷ったときは「侵食」を使っても問題ありません。
あえて使い分けをするならば、「しだいに侵す」ときは「侵食」、「しだいに崩す」ときは「浸食」を使いましょう!
まとめ:侵食と浸食の漢字について
今回は、「侵食」と「浸食」の意味などをお伝えしました。
以下がまとめになります。
侵食・浸食
侵食の意味
- ほかのものの部分をだんだん自分のものにして食いこんでいくこと
- 他の領分をだんだんおかしていくこと
- 少しずつ食いこんで、そこなうこと
※侵す(おかす:よその国や土地に勝手に入り込む・他人の権利を傷つける)
浸食の意味
- 川や海の水、風などが、土地をけずりとっていくこと
- 水がしみ込んでしだいにこわすこと
漢字辞典で「侵」「浸」を見てみます。
侵 シン・おか(す)
出典:チャレンジ小学漢字辞典
なりたち
- 「ひと」と「ほうきではく」を合わせた字
- 人がほうきをもってはきすすむということから、少しずつほかの領域を「おかす」という意味を表す
意味
- おかす・しだいに入りこむ・ほかの領分に入りこむ(例:侵害・侵入・侵略)
参考:チャレンジ小学漢字辞典
「人がほうきをもってはきすすむ」。
このなりたちが、「少しずつほかの領域をおかす」という意味になったのがおもしろいですね。
浸 シン・ひた(す)・ひた(る)
出典:チャレンジ小学漢字辞典
なりたち
- 「水」と「入りこむ」を合わせた字
- 水がだんだんと入りこんで「ひたす」という意味を表す
意味
- ひたす・ひたる・水につかる(例:浸水)
- しみこむ(例:浸透)
参考:チャレンジ小学漢字辞典
「水」と「入りこむ」というなりたちは、浸食の意味を想像しやすいですね。
とにかく、「侵食」と「浸食」の意味がわかってスッキリしました!
あなたとご家族が、笑顔あふれる日々でありますように☆