「前例を踏襲する」
「先代のやり方を踏襲した」
とうしゅう・・・?
どういう意味なのでしょうか?
類語も気になります。
今回は、「踏襲」の
- 意味
- 由来・漢字について
- 類語
- 使い方
- 継承との違い
などをお伝えします!
「踏襲とは?」って思ってる方の参考にしていただけると嬉しいです(*''▽'')
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「踏襲」ってどんな意味?
「踏襲」の意味はこちらになります。
出典:現代標準国語辞典
踏襲(とうしゅう)
- それまでのやり方や方針をそのまま受け継ぐこと
- (前の人が/以前に)やった方法や考えをそのまま受け継ぐこと
- 今までのやり方をそのまま受け継ぐこと
参考:現代標準国語辞典・三省堂国語辞典・チャレンジ小学漢字辞典
「それまでのやり方や方針、考えをそのまま受け継ぐこと」が「踏襲」です。
「踏む(ふむ)」と「襲う(おそう」の漢字。
どうして「今までのやり方を受け継ぐ」という意味になったのでしょうか?
「踏襲」の由来・漢字について
「踏襲」の由来は、「踏(そのまま受け継ぐ)」+「襲(うけつぐ・あとをつぐ)」です。
漢字辞典で「踏」「襲」を見てみましょう。
踏 トウ・ふ(む)・ふ(まえる)
出典:チャレンジ小学漢字辞典
なりたち
- 「足」と「つける」を合わせた字
- 足を地面につける「ふむ」という意味を表す
意味
- ふむ・ふみつける(例:踏査・踏破・雑踏)
- そのままうけつぐ(例:踏襲)
- 見当をつける(例:値踏み)
参考:チャレンジ小学漢字辞典
「踏む」というイメージが強いですが、「そのまま受け継ぐ」という意味があるんですね。
襲 シュウ・おそ(う)
出典:チャレンジ小学漢字辞典
なりたち
- 「衣(ころも)」と「さかさま」を合わせた字
- えりの合わせをふつうとは逆にして、死んだ人に着せる着物という意味を表す
- のちに、「おそう」という意味に使う
意味
- おそう・ふいにせめる(例:襲撃・逆襲・来襲)
- うけつぐ・あとをつぐ(例:襲名・世襲)
出典:チャレンジ小学漢字辞典
こちらは「襲う」というイメージが強い漢字ですが、「うけつぐ・あとをつぐ」という意味がありました。
そういえば、「襲名」「世襲」の「襲」ですね。
「踏襲」の類語は?
- 倣う(ならう:まねてする)
- 則る(のっとる:手本としてそれにならう)
- 準ずる(じゅんずる:手本としてそれにならう)
- 準拠(じゅんきょ:あるものをよりどころとして、それにしたがうこと)
- 受け継ぐ(うけつぐ:前の人がしてきた仕事などを、引き受けて続ける・ひきつぐ)
- 継ぐ(つぐ:あとをうけて続ける)
「以前のやりかたをならう」などの意味を持つことばが「踏襲」の類語です。
「踏襲」の使い方は?
- 伝統を踏襲し、練習を積み重ねた
- 伝統的なデザインを踏襲しつつ、新しいと感じさせる作品だ
- この製品の基本スペックは、従来モデルを踏襲している
- 行政は、前例踏襲主義である
「踏襲」は、「前例踏襲(ぜんれいとうしゅう)」という四字熟語で使われることもあります。
前例を踏襲する、「それまでのやり方をそのまま受け継ぐ」という意味です。
「前例踏襲主義」は、「学問・仕事において前例の踏襲を第一とするやり方」のことです。
過去のやり方が機能していなくても、それを続けてしまうなど、悪い意味で使われる言葉です。
まとめ:踏襲と継承の違い
今回は、「踏襲」の意味などをお伝えしました。
以下がまとめになります。
踏襲(とうしゅう)
意味
- それまでのやり方や方針をそのまま受け継ぐこと
- (前の人が/以前に)やった方法や考えをそのまま受け継ぐこと
由来
- 踏:そのままうけつぐ
- 襲:うけつぐ・あとをつぐ
「踏襲」と「継承」、受け継ぐという点で似ていますよね。
違いを見てみましょう。
継承(けいしょう)
出典:現代標準国語辞典
- 地位・仕事・財産などを受け継ぐこと
参考:現代標準国語辞典
「継承」は、「地位や仕事、財産などを受け継ぐこと」です。
- 継承→地位・仕事・財産を受け継ぐ
- 踏襲→それまでのやり方や方針をそのまま受け継ぐ
地位・仕事・財産を受け継ぐ「継承」、それまでのやり方や方針をそのまま受け継ぐ「踏襲」という違いがあります。
とにかく、「踏襲」の意味がわかってスッキリしました!
あなたとご家族が、笑顔あふれる日々でありますように☆